スポーツ責任訴訟の傾向と分類1

第00018号
2002年11月22日 更新

フランスにおけるスポーツ事故の訴訟と判例の概況
= スポーツ責任訴訟の傾向と分類1=

神戸大学 発達科学部 助教授

齋藤 健司

スポーツ訴訟の統計と分類

リモージュ大学法経済学部スポーツ法経済センター(CDES)とフランスオリンピックスポーツ委員会(CNOSF)が共同で出版しているフランスの主なスポーツ判例をまとめた評釈資料(1)(2)によれば、1977年から1989年までの間に確認されるスポーツ判例の数は650件である。この他にも、この判例集に掲載されていない下級審のスポーツ判例があり、フランスのスポーツ訴訟判例の数は日本に比べて多いことが伺える。
また、このスポーツ判例集では、訴訟の種類が、その訴訟事件の性質によって、@懲戒訴訟、A破産訴訟、B租税訴訟、Cスポーツ広告後援訴訟、D責任訴訟(保険関係の訴訟を含む)、E社会保障訴訟、F労働訴訟、Gその他の訴訟に分類されている。一般にスポーツ訴訟事件というと事故責任に関する訴訟が連想されがちであるが、フランスではその他にも様々な種類のスポーツ訴訟が存在しているのである。スポーツ事故に関する訴訟は、主にDの責任訴訟に該当する。判例集に占めるスポーツ責任訴訟の数は379件であり、全体の訴訟件数の約58%を占めており、スポーツ訴訟に占めるスポーツ責任訴訟の割合は大きい。

参考文献
(1)Alaphilippe, F.(1985)L'activite sportive dans les balances de la justice, Dalloz.
(2)Karaquillo, J.-P.(1991)L'activite sportive dans les balances de la justice, Tome2, Dalloz.


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