検察審査会について

第00023号
2003年1月14日 更新

検察審査会について

総合スポーツ研究所

平成6年7月埼玉県立春日部高校山岳部員が山形県朝日連峰で熱射病によるショックで死亡しました。この事故で、業務上過失致死容疑で書類送検された引率教諭3人について、検察庁は不起訴処分としました。これに対し、遺族はこの処分を不当として、検察審査会に審査請求しましたが、審査会は「死亡は予見できなかった」として嫌疑不十分で3人を不起訴処分としました。スポーツ事故と刑事責任についてはこの点、「法」は寛大です。

今回は検察審査会の概要を説明致します。

検察官は犯罪嫌疑があるからといって必ず起訴をしなければならないということではありません。刑事訴訟法248条では、犯人の性格、年齢、犯罪の軽重、犯罪後の情況などを考慮して起訴をしなくてもよいと判断したときに起訴猶予処分という方法を規定しています。これを起訴便宜主義と呼びます。しかし、嫌疑をかけられた者が検察官の独善や専断で不起訴処分にされたら被害者及び家族等の「権利」は無視されることになります。

そこでこの起訴便宜主義に対して検察審査会法という法律で検察官の公訴権の実行に関し民意を反映をさせ、その適正を図るために、政令で定める地方裁判所とその支部の所在地に検察審査会を置くという規定を設けています(1条)。この会の数は200以下になってはならないことになっています。検察審査員は公務員など一定の者を除いた衆議院議員選挙権者の中からくじで選ばれた11人(任期6ヵ月)で構成されます。
審査申し立ては、検察官が公訴を提起しない処分に不服があるときは、その検察官の所属する検察庁の所在地を管轄する検察審査会にその処分の当否の審査を求めることになります。会議は検察審査員全員の出席によらなければ開くことができず、議決は過半数で決します。もし起訴が妥当であるとする議決をするときは8人以上の多数によらなければなりません。


スポーツネット・ジャパン お問合わせ リンク集 よくある質問と答
c2002,SPORTSNET-JAPAN.COM. All Rights Reserved.