登山の高校生死亡事故3

第00021号
2002年11月29日 更新

(平成12年3月19日 読売新聞・夕)

登山の高校生死亡
県に5000万賠償命令
浦和地裁判決「熱射病措置欠く」

 

総合スポーツ研究所

2. 刑事責任について

本件における刑事責任関係についてニュースを追って検証する。

本件については先に三人の教諭に対して刑法第211条の業務上過失致死罪の疑いで山形寒河江署は山形地検に書類送検している。
これについて山形地検は1998年12月「死亡は予見できなかった」として嫌疑不十分で不起訴処分にしていた。

事故が刑事事件として、起訴されるか否かは基本的には検察官の判断によることになっている。まず事故発生に際して処置について刑事訴訟法第246条は「司法警察員は、犯罪の捜査をしたときは、この法律に特別の定のある場合を除いては、速やかに書類及び証拠物とともに事件を検察官に送致しなければならない。但し、検察官が指定した事件については、この限りでない。」

本条により、スポーツ事故においても、死亡事故については、警察官(司法警察員)は事件を検察官に送致しなければならない。

本件においては、検察官の指示により書類送検の措置がとられていた。
送検された事件について、起訴するか否かの判断はすべて検察官の判断に委ねられている。
刑事訴訟法第248条(起訴便宜主義)「犯人の性格、年齢、及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないときは、公訴を提起しないことができる」検察官の判断により不起訴とされれば事件は刑事責任を問われないことになる。
本件については検察官は不起訴の決定をしていた。

この不起訴処分について山形検察審査会は、1999年4月22日「教諭らは熱射病が死に至る危険な病であると十分認識していたとみられ、発症後すぐに救助を求めるなどの方策をとるべきだ
った」として検察官の「不起訴」処分を不当と議決した。(信濃毎日1999・4・23)

<次回に続く>
次回は検察審査について


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