アスレティックトレーナー2

第00034号
2003年12月24日 更新

アスレティックトレーナー
高校部活動の現場から
Part 2:トレーニングルーム

米国NATA公認アスレティックトレーナー

八田 倫子

 

<トレーニングルームの存在>
日本で言うところの保健の先生(養護教諭)は、アメリカではスクール・ナースとよばれる看護師にあたるのだが、部活動中に負傷した選手が行く先は、ナースのところではなく、午後から夜までをシフトとするアスレティックトレーナーのいるトレーニングルームである。設備の規模はまちまちだが、通常高校のトレーニングルームには、テーピングや治療のためのベッド、病院の理学療法室に設置されるような渦流浴(ワール・プール)、日本の接骨院や治療院で見かける温熱用ヒートパック一式、飲み水やアイシングに使用する大型のアイスマシン、その他リハビリテーション器材や応急処置用の医療備品等が揃う。また、その日トレーニングルームを訪れた選手に対して施した処置の記録は、パソコンでデータ管理され、まさにクリニックさながらである。
夕方、練習前にチェックが必要な選手たちはトレーニングルームに集まり、テーピングや温熱療法の処置を受ける。練習開始とともに各チームの練習場には、応急処置やCPRの訓練を受けた高校生や近所の大学から派遣される学生トレーナーが就く。ヘッドトレーナーは基本的にトレーニングルームにいて、訪れる選手の応待、ケガの評価や治療、リハビリテーション等を行う。ヘッドトレーナーと学生トレーナーたちは常にトランシーバーを携帯し、大きなケガや事故があった際には迅速に連絡を取り合い、保護者や提携医療機関への連絡の役割分担や、救急車が来るまでの間に、連携して応急処置を行うことが可能である。現場の指導者であるコーチたちも、皆毎年CPRを更新しているため、いざという時にはアシストを頼める。練習後、選手たちはまたトレーニングルームに戻ってきてアイシングやリハビリを行い、帰宅するのである。


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