大人の時間・子供の時間

第0003号
2002年9月12日 更新

大人の時間・子供の時間

 日本では何処に行っても子供達が我が物顔に大声を張り上げたり走り回ったりとやりたい放題、それを見ても親も周りも殆ど何も注意しない、「子供だからしょうがない」とか「子供はこれくらい元気じゃなくっちゃ」等と子供を王様扱いにしている、困った事である。
また何処にでも子供を連れて行く,大人の興味有る所と子供の興味有る所は当然の事ながら異なる、だから子供の興味無いところに連れて行かれればおとなしくしてはいられない、注意されたり叱られたりすると余計に反発して泣いたり騒いだり周りはいい迷惑である。

フランスでは大人と子供の時間帯がきちんと区別されており(勿論例外は有るが)たとえ小さな子供であってもこの原則は守られているのが一般的である。
フランスには日本の様にファーストフードのレストランははまり無い,パリのような大都市でさえその数は日本と比べるとほんの僅か,まして地方の小さな町では殆ど見られない。
昼でも夜でもレストランで子供を見かける事は殆ど無い,勿論何かのお祝い事や休日に家族揃って食事に出かける事はあるがそれ以外は大人達の場所なのである。
時には友達と,時には夫婦で食事をしながらゆっくり話をしたい、そんな時には大人同士楽しい時間を過ごしたい、子供が割り込む余地は無いのである。

 子供を家に残して夜大人だけが食事に出かけたり、映画に行ったり、子供が小さいときにはベビーシッターに預けたり、家に来てもらったりして大人達は自分達の時間をエンジョイする、子供もちゃんとその事を理解して先に寝たり、おとなしく留守番をしている。
フランス人は1年をヴァカンスの為に働いていると言われる程人生の中で最も大切なイベントそれが「ヴァカンス」である、そのヴァカンスでさえ親と子がべったり一緒に過ごすことは少ない、大人は大人同士で過ごす時間を必要とし、子供も同じ年代の子供同士が楽しく過ごせるための「ヴァカンス村」で休暇の何週間かは過ごすことが多い。
大人も子供もそれぞれがお互いの生活を理解、尊重しながら共により快適に過ごせる工夫がされている.日本と較べるとはるかに何事においても「親離れ・子離れ」が出来ているように思える。

 子供の躾、マナーに関しても決して子供だからと言うことで子供の言い分が優先する事は無い、例えば普通テレビのチャンネル権は子供ではなく大人に有る、勿論時間かまわず子供がテレビを独占しているなど許されない、当然のことながら食事をしながらテレビを見るなど例外はあるにせよ殆ど考えられない、だいたい食事をする部屋にテレビは無いのであるから子供が見たい番組があっても例えばその時にお客があれば子供は我慢しなければならないし、たとえお客がいなくても決められた時間になればそれから先は大人達にバトンタッチ、家庭の内にあっても「大人の時間・子供の時間」はきちんと守らなければならない。最近の日本は何事においても大人が子供に対して遠慮したり、怖がったりしてきちんと物が言えない、きちんとしたマナーが教えられない、そんな大人が増えてきている様ではなはだ心配である。



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